調査

2017年4月14日 (金)

死亡数 人口動態統計と人口推計2006年版、2012年版、2017年版の比較

国立社会保障・人口問題研究所は、平成27年国勢調査の確定数が公表されたことを受けて、これを出発点とする新たな全国人口推計(日本の将来推計人口)を行い、 平成29(2017)年4月10日にその結果を公表。
http://www.ipss.go.jp/pp-zenkoku/j/zenkoku2017/pp_zenkoku2017.asp

『四訂葬儀概論』(4月1日発行)にはギリギリ間に合わなかったのは残念。そこで死亡数についてのみ出生中位・死亡中位の推計を2006年版推計、2012年版推計と合わせて対照比較できるようにして提供する。
人口動態統計(確定)は推計値より概ね死亡数より低く推移していて、今回の推計はこれまでの推計に比べて抑制気味になっている。
死亡数は2015年の確定数では129万人であるが、140万人に達するのは2006年と2012年の推計では2019年であったが、2017年推計では1年遅れの2020年。
要するにこれまでの推計より実際には生存年数が少々伸びていることからきている。

なお、ここでは省いたが、出生数については2015年の確定値が1,005,677 人であった。2006年の推計では83万6千人、2012年推計では95万2千人と推計されていたが、出生率が改善されており、今回の推計ではこれを反映している。

 

人口推計は出生中位、死亡中位 単位千人
年 次 人口動態統計(確定) 2006年人口推計 2012年人口推計 2017年人口推計
死亡 死亡 死亡 死亡
平成 18 (2006) 1 084 450  1,103   1 084 450   1 084 450  
19 (2007) 1 108 334 1,122 1 108 334 1 108 334
20 (2008) 1 142 407 1,146 1 142 407 1 142 407
21 (2009) 1 141 865 1,169 1 141 865 1 141 865
22 (2010) 1 197 012 1,192 1 197 012 1 197 012
23 (2011) 1 253 066 1,216 1,264 1 253 066
24 (2012) 1 256 359 1,240 1,232 1 256 359
25 (2013) 1 268 436 1,265 1,258 1 268 436
26 (2014) 1 273 004 1,290 1,285 1 273 004
27 (2015) 1 290 444 1,314 1,311 1 290 444
28 (2016)   1,338 1,337 1,312
29 (2017)   1,361 1,363 1,338
30 (2018)   1,384 1,388 1,364
31 (2019)   1,406 1,412 1,390
32 (2020)   1,429 1,435 1,414
33 (2021)   1,450 1,458 1,438
34 (2022)   1,471 1,479 1,460
35 (2023)   1,491 1,499 1,482
36 (2024)   1,509 1,519 1,502
37 (2025)   1,526 1,537 1,522
38 (2026)   1,542 1,554 1,540
39 (2027)   1,557 1,569 1,557
40 (2028)   1,571 1,584 1,573
41 (2029)   1,585 1,598 1,589
42 (2030)   1,597 1,610 1,603
43 (2031)   1,609 1,622 1,616
44 (2032)   1,620 1,632 1,629
45 (2033)   1,630 1,641 1,640
46 (2034)   1,639 1,649 1,650
47 (2035)   1,646 1,656 1,659
48 (2036)   1,653 1,661 1,666
49 (2037)   1,658 1,665 1,672
50 (2038)   1,661 1,668 1,676
51 (2039)   1,663 1,669 1,679
52 (2040)   1,663 1,669 1,679
53 (2041)   1,662 1,667 1,678
54 (2042)   1,659 1,663 1,674
55 (2043)   1,654 1,657 1,669
56 (2044)   1,648 1,650 1,662
57 (2045)   1,641 1,642 1,652
58 (2046)   1,632 1,633 1,642
59 (2047)   1,623 1,622 1,631
60 (2048)   1,614 1,612 1,619
61 (2049)   1,603 1,601 1,608
62 (2050)   1,593 1,590 1,596

2017年3月26日 (日)

公取「葬儀取引実態調査報告書」公表―葬祭業の実態、課題が明らかに①下請法違反

公正取引委員会は(2017年)3月22日報道発表資料を公表した。

「(平成29年3月22日)ブライダルの取引に関する実態調査報告書」
http://www.jftc.go.jp/houdou/pressrelease/h29/mar/170322_1.html
「(平成29年3月22日)葬儀の取引に関する実態調査報告書」
http://www.jftc.go.jp/houdou/pressrelease/h29/mar/170322_2.html

この2つの報告書が同日に発表されたのは偶然ではない。この同一調査をブライダル業、葬儀業に分けて報告書として作成したものだからである。

「葬儀業とブライダル業を併せて営んでいる事業者も存在することから,葬儀業又はブライダル業を営んでいると思われる事業者を対象として調査票3,500通を送付するとともに,当該事業者のうち葬儀業又はブライダル業を営んでいると回答した事業者(以下,それぞれ,「葬儀業者」,「ブライダル業者」という。)から報告のあった取引先納入 業者を対象として調査票7,000通を送付し,書面調査を実施した。 」

加えて「書面調査における回答者を含め,ブライダル業者4名及び納入業者24名を対象にヒアリングを実施した」(ブライダル業調査)、「書面調査における回答者を含め,葬儀業者4名及び納入業者33名並びに関係事業者団体1名を対象にヒアリングを実施した」(葬儀業調査)とある。

この調査目的は
「公正取引委員会は,独占禁止法上の優越的地位の濫用規制及び下請法に基づき,納入業者に不当に不利益を与える行為に対し厳正に対処するとともに,違反行為の未然防止に係る取組を行っている。また,この未然防止の取組の一環として,公正取委員会は,優越的地位の濫用規制上又は下請法上問題となり得る事例が見受けられる取引分野について, 取引の実態を把握するための調査を実施している。」
とある。

その動機となったのが「葬儀の分野においては,平成28年に冠婚葬祭業者に対して下請法に基づく勧告が行われるなど,これまでも,優越的地位の濫用規制上又は下請法上問題となる行為がみられてきたところである」として報告書が事例をあげているのは「(平成28年6月14日)株式会社日本セレモニーに対する勧告等について」である。
http://www.jftc.go.jp/houdou/pressrelease/h28/jun/160614_1.html

本件は「ア 結婚式の施行に係るビデオの制作 イ 冠婚葬祭式の施行に係る司会進行,美容着付け,音響操作等の実施を個人である事業者又は資本金の額が5千万円以下の法人である事業者」に対して
「ア 本件下請事業者の給付の内容と直接関係ないにもかかわらず,本件下請事業者に対し,前記(1)の下請取引に係る交渉等を行っている冠婚葬祭式場の支配人又は発注担当者から,おせち料理,ディナーショーチケット等の物品(以下「おせち料理等」という。)の購入を要請し,あらかじめ従業員又は冠婚葬祭式場等ごとに定めていた販売目標数量に達していない場合には再度要請するなどして,購入要請を行っていた。
イ 本件下請事業者(144名)は,前記アの要請を受け入れて,おせち料理等を購入した(総額3302万1500円)
なお「本件下請事業者は,おせち料理等の購入に当たって,日本セレモニーの指定する金融機関口座に購入代金を振り込むための振込手数料を負担していた」
とされる件。

公取は、同社の行為が下請法第4条第1項第6号の規定に違反するものとして、同社に以下の勧告を出した。

「本件下請事業者が購入したおせち料理等の購入金額から当該おせち料理等の飲食物に係る仕入原価相当額を控除した金額及びおせち料理等の購入に当たって本件下請事業者が負担した振込手数料を速やかに支払うこと。」
「取締役会の決議により確認すること。
ア 前記2(2)の行為が下請法第4条第1項第6号の規定に違反するものであること。
イ 今後,下請事業者の給付の内容を均質にし又はその改善を図るため必要がある場合その他正当な理由がある場合を除き,下請事業者に対し,自己の指定する物を強制して購入させ,又は役務を強制して利用させないこと。」
参照:株式会社日本セレモニーに対する勧告等について
http://www.jftc.go.jp/houdou/pressrelease/h28/jun/160614_1.files/160614.pdf

ブライダル業者において優先的地位濫用規制上問題となる取引状況

「(平成29年3月22日)ブライダルの取引に関する実態調査報告書」でブライダル業を営むと回答のあった255業者、ブライダル業者と取引があるとの納入業者の回答数 1,157を対象。
※数は取引数(%は取引数/回答のあった納入業者の総数)

①商品・サービスの購入・利用の要請 278(24.0%)
②金銭・物品の提供の要請 194(16.8%)
③採算確保が困難な取引(買いたたき) 142(12.3%)
④発注内容の変更(受領拒否を含む。) 94(8.1%)
⑤やり直し 77(6.7%)
⑥従業員等の派遣の要請 77(6.7%)
⑦返品 43(5.1%)
⑧発注内容以外の作業等 56(4.8%)
⑨代金の減額 28(2.4%)
⑩代金の支払遅延 22(1.9%)
合計(上記行為が1つ以上見られた取引数) 435(37.6%)

納入業者から,ブライダル業者から優越的地位の濫用規制上問題となり得る行為を1つ以上受け たと回答のあった取引は37.6%(435取引)。
資本金区分から下請法の適用対象となり得るのは,435取引のうち,90取引。

注:資本金区分とは公取「下請法の概要」によると以下のとおり。

(1)物品の製造・修理委託及び政令で定める情報成果物・役務提供委託を行う場合

(1)物品の製造・修理委託及び政令で定める情報成果物・役務提供委託を行う場合の模式図

(2)情報成果物作成・役務提供委託を行う場合((1)の情報成果物・役務提供委託を除く。)

(2)情報成果物作成・役務提供委託を行う場合((1)の情報成果物・役務提供委託を除く。)の模式図

この実態調査を受けて公取は「本調査の結果,ブライダルに関する一部の取引において,ブライダル業者に よる優越的地位の濫用規制上又は下請法上問題となり得る行為が行われてい る状況が認められた」と結論づけた。


葬祭業者において 優越的地位の濫用規制上問題となり得る行為がみられた取引の状況(行為類型別)

「(平成29年3月22日)葬儀の取引に関する実態調査報告書」で明らかにされた問題ある取引状況(葬儀業を営むと回答のあった696業者、葬儀業者と取引があるとの納入業者の回答数 1,451)
※数は取引数(%は取引数/回答のあった納入業者の総数)

①商品・サービスの購入・利用の要請 216(14.9%)
②採算確保が困難な取引(買いたたき) 166(11.4%)
③金銭・物品の提供の要請131(9.0%)
④発注内容の変更(受領拒否を含む。) 110(7.6%)
⑤返品 71(6.4%)
⑥発注内容以外の作業等 74(5.1%)
⑦従業員等の派遣の要請 67(4.6%)
⑧やり直し 60(4.1%)
⑨代金の支払遅延 35(2.4%)
⑩代金の減額 28(1.9%)
合計(上記行為が1つ以上見られた取引数) 434(29.9%)

納入業者から,葬儀業者から優越的地位の濫用規制上問題となり得る行為を1つ以上受けたと回 答のあった取引は29.9%(434取引)。 資本金区分から下請法の適用対象となり得るのは,434取引のうち,101取引。

【納入業者からの具体的回答事例】
① 商品・サービスの購入・利用の要請 イベントのチケットやおせち料理の購入,互助会への入会など,様々な要請がある。葬儀業者側では 取引先の納入業者の購入実績や入会実績を記録しており,実績が少ないと取引を減らされるため,不 要なものでも要請に応じるしかない。
② 採算確保が困難な取引(買いたたき) 葬儀業者が消費者向け価格として設定した価格の75パーセントを納入価格とする契約で取引を始め たのだが,一方的に消費者向け価格として設定した価格の45パーセントにまで下げられてしまった。当 該葬儀業者に対する売上高は,当社の年間総売上高の半分以上を占めており,今後の取引を考えると 仕方なく受け入れている。
③ 金銭・物品の提供の要請 葬儀業者が主催するイベントにおけるゲームの景品として,数万円分のフラワーアレンジメントの提供 の要請がある。イベントにフラワーアレンジメントを提供しても直接当社の売上げにつながることはない。 無償のため,当社にとって負担になるが,今後の取引を考えると要請に応じざるを得ない。
④ 返品 通夜・告別式の後,返礼用の海苔の一部を,自宅への弔問客用にということで,施主の自宅に届ける ことがある。遅い場合,3か月以上も経ってから届けた返礼用の海苔が葬儀業者を通じて返品されるこ とがある。返品された返礼用の海苔は風味が落ち贈答用としては使用できず,処分するしかないが,葬 儀業者は代金を支払ってくれない。
⑤ 発注内容以外の作業等 当社が仕出料理を葬儀場に届けた際や食器を引き取りに行った際,当社に関係するゴミだけでなく, 葬儀業者のゴミの処分までさせられる。この業界では,葬儀業者のゴミを仕出料理業者が処分すること が半ば当たり前のようになってしまっており,あまり疑問を持っていなかったが,よくよく考えるとおかしな 話である。ただ,他の仕出料理業者も同様のことを行っているため,取引継続のことを考えると当社の みがやらないということはできない。

仕出料理,花,返礼品・ギフトの取引において優越的地位の濫用規制上問題となり得る行為がみられた取引の割合が30%を超えており,他の取引内容に比べ高くなっていた。

下請とのブライダル、葬儀取引において問題があるのはかねてより指摘されてきたことである。
指摘された問題点は今始まったことではない。
過去から続く闇の部分が改めて問われた。
しかし、改善は迫られていると言えよう。
総じて葬儀業よりもブライダル業に問題が多い。
また、いずれにしても2005年段階よりは改善されている。
よりいっそう速度をはやめた改善が求めれている。
この課題の一掃は葬儀業、互助会に今突きつけられている。

 



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